【ペン字で振り返る】夏のエモ歌

こんにちは!⽂教育学部2年の新しい福です。

例年とは⼀味違うこの夏休みですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。


夏といえばフェスやライブなど⼤盛り上がりのイベントが昨年までありましたね。 沢⼭ある夏の歌の中でも湘南乃⾵の「睡蓮花」が流れる中みんなでタオルを振り回している光景が夏らしいなあと個⼈的に感じています。また、Mrs. GREEN APPLE の「⻘と夏」や miwa の「ミラクル」もよく聴く夏曲の⼀つです。皆さんにもこれぞ夏!と⾔える⼀曲があるのではないでしょうか?


熱気を帯びながらアーティストと私たちファンが⼀体となって味わう独特の雰囲気が今ではとても恋しいです。


私⾃⾝も好きなアーティストのライブに当選していたものの残念ながら中⽌となってしまいました。延期になるかもしれないという淡い希望をもとに過ごしていたので公式サイトからの発表はかなりショックでした。やむを得ないことでもそれ以来予定表に⼆重線を引くたびに何も思わなくなっていく⾃分が怖くなりました。


2年⽣の私はまだしも、今年⼊学した1年⽣や就職活動を終えた4年⽣など何か楽しみを糧に頑張ってこられた⽅にとっては⾔葉に⾔い表すことの出来ない⽇々だと思います。皆さんの中で⼤学に合格したら、内定先が決まったら⼀緒に〇〇のライブに⾏こう!と親しい⼈と話していた⽅がいらしたかもしれません。


特に誰かと近い距離で同じ⾳楽を聴いて、感覚や感想を共有する体験が失われつつあるのは惜しいことです。直接顔を向けて相談できる⼈が少なく、不安定な状況の中で同じような悩みを抱える⽅はどのように過ごしているのだろうと最近は考えています。


ここからは私と同じように喪失感を抱えている⽅がいらしたら何かきっかけになればいいなと思って書かせていただきます。

⼀⼈で過ごす時間が増えた最近よく思うのは、⾳楽はこれまでも悲しいこと、やるせないことに寄り添ってくれる味⽅になってくれたのではないかということです。


今回は読んでくださっている皆さまへ時にはどっぷりと⾃分の感情に浸ってみよう、というコンセプトのもと私が選ぶ夏のエモーショナルな歌をご紹介します。


⼤勢で聞くことが叶わない分、歌が持つ雰囲気や歌詞の奥深さ、歌い⼿の息づかいに注⽬して⼀⼈でゆっくりと聴いてみるのも新たな発⾒につながるかもしれません。 今回は私がささやかながら趣味でやっているペン字と共にお届け致します。




◇森⼭直太朗「夏の終わり」(2016)


前半あれだけフェスのことを⾔っておいて序盤から渋い歌かいと思ったあなた、正解です。 爽快なロックももちろん好きですがついつい趣味に沿って選曲がバラード調になってしまいました。でも、いい曲なのでぜひ聴いて欲しいです(後半にはロックも紹介します)。


サビの部分は歌い⼿の抑揚のあるロングトーンが特徴的で、⽢く深みのある声は弦楽器の⾳⾊を彷彿とさせます。蛍⽕や⾵鈴、といった情景とともに忘れられない夏の記憶に思いを寄せる様⼦が伝わってきます。思えばこの歌に描かれるようなゆったりとした夏を過ごせていたのはいつが最後だったでしょうか。


森⼭直太朗さんは他に「さくら(独唱)」が有名ですよね。感情を伸びやかに歌う様⼦や⽇本の古き良き情景が描かれた歌詞は季節を問わず私たちの⼼に訴えてくるものがあります。 ペン字の⽅も会いたい⼈との間にのみ吹く⾵が纏う⼼地よさを想像して全体的にすっきりと書き上げてみました。



◇椎名林檎「⻑く短い祭」(2015 年)


尖った⼥性、強くてカッコイイ⼥性といえば椎名林檎さんを想起します。PV がとても衝撃的ではありますが、おしゃれな歌詞と林檎さんのハスキーボイスが絡み合うキャッチーな夏曲です。


椎名林檎さんの歌は歌詞の⾔葉遣いが⽂語体で独特な世界観を演出しているのも魅⼒的です。(最初は⼀⼨がちょいと、と読むことを知りませんでした。)夏の刹那を⽣き抜く⼥性の艶やかさや奔放な⽣き様を想像しながら書き上げてみました。


この曲が発表された頃に私が海外の語学研修から帰って来たこともあって、久々に⽇本の歌を深く味わうきっかけにもなりました。散りばめられた⽇本語の美しさや、軽やかでありながら⾊気を感じさせる歌い⽅に引き込まれていったのをよく覚えています。


余談ではありますが彼⼥の代表曲の一つである「丸の内サディスティック」は我らがお茶の⽔⼥⼦⼤学の最寄りである丸ノ内線の駅名が出てきます。池袋から銀座までの駅名が登場するのでお出かけの際は聴きながら乗ってみるといつもと⼀味違う時間になるかもしれません。



◇Silent Siren「⼋⽉の夜」(2015 年)


最後にはロックを⼀曲紹介します。ガールズバンド、サイサイこと Silent Siren によるこの曲はロックチューンでありながら可愛らしさが伝わってきます。


付き合う⼿前の⼆⼈の距離感が描かれた歌詞は⼀読すると⽢さで胸がいっぱいになります が、全体的に早めなテンポが王道のラブソングに爽快感を⽣み出しています。


この曲が発表された当時私は中学三年⽣でした。共学校に在籍していたもののこの歌で描かれる世界がひたすら眩しく感じられたのを覚えています。同時に、⼤学⽣くらいになったら理由を作ってまで会いたいと思える⼈ができるのかなと思っていた時期もありました。⼥⼦⼤に進学した今となっては概念と化してしまいましたが……(笑)。


私の⾝の上話はさておき、夏は他の季節とは⼀味違うラブソングが楽しめる印象があります。お祭りに代表されるような陽気で解放感溢れる空気や、花⽕⼤会など限られた期間が演出する短くも充実したイベントも理由の⼀つでしょうか。今度機会があれば季節ごとに⽐較もしてみたいなと感じました。


ちなみに、ペン字の⽅も今回紹介したものの他に Instagram 上で発表を⾏っています。 歌の他にも美しいと感じた⾔葉を綴り、記録しております。下⼿の横好き感が強いですがこちらも覗いてくださるととても嬉しいです。(@calligram__0419)




以上で歌の紹介は終わりとなります。いつか皆さんの元にも夏の歌に描かれるような⽇常 や、⼤勢で⾳楽を共有できる⽇が訪れることを願ってやみません。

最後まで読んでいただきありがとうございました。(2 年 新しい福)

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